猫のパン屋

続編がありました。ああメルヘン。

あるよいっぴきのおきゃくさま。 
「ごしゅじんさまのおみまいにもっていくパンくださいな。」 

「それはそれはとくべつな、おみまいのパンやきましょう。」 
ねこのぱんやさんはおおきくおおきくうなずきました。 

「さあおきゃくさま、あなたもいっしょにパンこねて。」 
にひきはこねだいのうえでだいふんとう。 

やきあがったのは、おおきなおみまいようとくべつパン。 
いつものにばいけだらけです。 

さあきょうはみせじまい、にひきはかごにパンいれて 
まちのびょういんにでかけます。 

おみまいじかんはおひるだけ、びょういんにははいれません。 
にひきはそーっとまどあけて、こっそりびょうしつはいります。 

ねむるごしゅじんのまくらもと、パンをそっとおきました。 
そしてけだらけのあしでそっとほおをひとなで。 

よくあさごしゅじん、あまいにおいと 
なつかしいにくきゅうのゆめをみてめをさます。 

まくらもとにはじぶんのねこにそっくりな、ねこがたパン。 
ねこみたいにけだらけです。 

ごしゅじん、パンをだきしめた。 
うれしくなるほどけだらけです。 

まちのはずれのへんぴなばしょに 
かわいいねこのパンやさんはあります。 

もういっぴきあたらしく、おてつだいするねこがきたので 
ますますパンはけだらけです。 

実は私、猫アレルギーなんですけどね。